鑑賞した作品のメモです。


ジャージの二人
ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)
長嶋 有


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★★★★☆

結婚離婚を繰り返す父親と、妻の浮気を止められない息子の、明るく切ない避暑話。

妻の浮気に動揺する主人公、っていう話の本筋が良かったのは言うまでもないんだけど、
それを固める瑣末な話の一つ一つが面白かったのが、とても良かった。

都会から田舎の避暑地へ出かけてるにも関わらず、コンビニでメシを食って、
最近建った大きなリゾートホテルの温泉に浸かって、っていうのが
なんともぐうたらな感じで好き。

「ジャージの二人」だけ読んだところで、変な話だから読むのやめようかと思ったんだけど、
続編の「ジャージの三人」の最後まで読んで、大満足。オチが◎。

焦痕
焦痕焦痕
藤沢 周


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★★★☆☆

藤沢周大好き。

ある話の脇役が次の話の主人公になる、というスタイルで話が進んでいく短編集。
ストーリーっぽいストーリーは殆どないんだけど、
それでも飽きずにどんどん読み進められるのはすごい。

藤沢周は人のイラつきや焦りを表現するのが上手いと思う。
童貞の元美大生の話「惑溺」と、ストレスフルなOLの話「ぷちぷち」が、特に良かった。
「ぷちぷち」のラストの緩衝材を潰す描写は、なんか分かんないけどすごかった。

マンガ金正日入門-拉致国家北朝鮮の真実
マンガ金正日入門-拉致国家北朝鮮の真実マンガ金正日入門-拉致国家北朝鮮の真実
李 友情 李 英和


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★★☆☆☆

ブックオフで100円だった。

脱北者の証言を元に、金正日の生い立ちと北朝鮮の実態をマンガで描いた本。
文書ではなく証言がソースなので、信頼度に欠ける部分はあるのだろうが、
「まあこんなものか」と把握するにはいい本だと思う。

スタンスとしては反北朝鮮寄り。
原著の作者は韓国人で、日本語に訳された本を読んだ。
最初に韓国で出版したところ、太陽政策の煽りを受けて出版禁止になったと
あとがきに書かれていた。
やはり太陽政策は良くないと思うなあ。
政策のゴールが見えない。

この本を読んで思ったのは、封建制度や、資本主義による身分を否定して、
作り上げられた社会主義国家や共産主義国家が、結局独裁に落ち着くのはなんでかなと。
特に北朝鮮やキューバでは親族による世襲が行われていて、
民衆は独裁者に忠誠を誓っているわけですが、まさにこれは封建制度そのものだと思う。

「自分が完全に支配する国が欲しい!」という野望のある人間にとって、
共産主義ってのは本末転倒的に、いい制度なんじゃないかと思った。


いま、会いにゆきます
いま、会いにゆきますいま、会いにゆきます
市川 拓司


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★★★☆☆

流行り物ってことで。

最近よくあるケータイ小説系の、難病、死別、で
それにまつわる恋愛といった設定を中心とした話。
文章も洒落てるんだけど、なんとも軽薄で、
結局何も実のあることは言えてないという感じ。石田衣良に似てるかな。

でもストーリーは良かったです。
こういう健気な話、本当に好きだし、いつまでもこういうのに感動していたいな〜と
再認識させてもらったので☆3つ(お、おまけなんだからね!)。

ケータイ系のクソ設定と、面白みのない文章にどこまで耐えて読めるか。
最後まで読むと結構感動しますよ。

賛否両論ありそうな本。

【追記】 08/03/29 04:01
こういう本を好きだって言っておけば当たり障りなくていいと思う。
「箱崎ジャンクション!」とか嬉々として言ってる様じゃだめなのかなw

夜の公園
夜の公園夜の公園
川上 弘美


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★★★☆☆

状況に流されるように抱いたり抱かれたりしちゃって、
にっちもさっちもいかなくなった男女4人の話。
話のほとんどを「えーなんでよー」と思いながら読んでいたが、
時々はっとするような共感を覚えるようなところもあり、
そのギャップが自分的には楽しかったです。

川上弘美を読んだのは初めてですが、他の本も読んでみようと思います。
この話、映画になりそう。

西の魔女が死んだ
西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩


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★★★★☆

「家守綺譚」に引き続き、梨木香歩第二段。
この人の文章は棘がなくて、優しい感じが好きです。
植物がいっぱい出てくるところが特にいい。
この本も図書館の童話コーナーにあったんですが、
なるほど子供にも安心して読ませられる、って感じ。

主人公の女の子が、「西の魔女」こと祖母の家に居候する、っていう
なんとも童話っぽい話なんですが、能率重視で軽薄な現代文化への非難が
一貫したテーマとしてあって、大人が読んでも楽しめる話でした。

6月に映画になるみたいですね〜。
って思って今検索してみたら、「梨木香歩原作の100万部ベストセラー」とありました。
そんなに売れてるとは知りませんでした。

僕が読んだ楡出版の本は、長新太が装丁の絵を描いてました。
なんじゃもんじゃ博士は子供の頃何度も読みました。懐かしいです。

ベルカ、吠えないのか?
ベルカ、吠えないのか?ベルカ、吠えないのか?
古川 日出男


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★★★★☆

この表紙を見て熊の話かと思ってたら、犬の話だった。
犬の目から見た冷戦史。
犬の目から見た、ってのがなんとも奇抜な設定ですが、
奇抜なだけに留まらず、ぐいぐい読ませます。話が上手いな〜。

スペインバル DANKE
http://r.gnavi.co.jp/g878200/

★★★★★

ここかなりいいよ。オススメ。
まあまあ安い気がする。パエリヤが2-3人前でものすごい迫力。
オシャレな店で女性客が多かった。

「本場スペインの立ち飲みをお楽しみください」とかいって、
ノーチャージドリンク500円で飲むコーナーがあるんだけど、
そこが外にあって寒そうだった。悪い冗談だと思った。

19分25秒
19分25秒19分25秒
引間 徹


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★★★★☆

かなり良かった。
こういう読んでて爽やかな気分になる本が好き。
書評なんかを読むと「習作の域を出ない」なんて評価をされていたが、
自分のような読書初心者には習作かどうかは良く分からなかった。
このくらいでちょうどいい。

前の夏草冬濤にかなりてこずっていたので、
それに比べると驚くほどあっという間に読めた。

引間徹は文芸界から消えてしまったようで残念。

夏草冬涛
夏草冬涛 (上) (新潮文庫)夏草冬涛 (上) (新潮文庫)
井上 靖


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夏草冬涛 (下) (新潮文庫)夏草冬涛 (下) (新潮文庫)
井上 靖


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★★★☆☆

なげえなげえ。
まあまあ良かった。増田と小林はショボい人物とはいえ気の毒。
続編があるようで、続きが気になる。
そのうち読みます。

炭焼地鶏・焼酎酒場 六本木 「梟ノ森」 (居酒屋 / 六本木)

雰囲気は良かったし、接客態度も良かった。
が、飯も飲み物も来るのが遅すぎた。
「今作ってます」って焼酎のロック作るのに40分もかけないでほしい。
焼酎の揃えは良かった。

飯は値段に見合う味ではなかったが、まあまあ美味しかった。
場所を考えれば許せる味だと思います。
ソファーがあって居心地がいいところがいい。

空いてそうな平日の夜なら候補に入れてもいいかもしれない。

お食事処 くじら家

和田浦は日本に四箇所しかない捕鯨基地があるところです。
長いこと千葉県に住んでるけど知らなかった。

で、そんな和田浦の鯨料理の店。
「くじら御膳」的なやつを食べました。

2000円で、刺身、鯨カツ、竜田揚げ、時雨煮、ホルモン(小腸と皮下脂肪)、
ご飯、味噌汁、漬物、和え物がついてきました。
これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれだと思いますが、
どの料理も美味しかったし、かなり満腹になったので私は満足でした。
漬物と和え物は菜の花が使われていて、THE千葉って感じです。

一番美味しかったのは竜田揚げ。
逆にあまり美味しくなかったのはホルモン。

お店は清潔で、おばちゃんの接客も良かったです。
和田浦で鯨を食べるならここが良いと思います。

天平の甍
天平の甍 (新潮文庫)天平の甍 (新潮文庫)
井上 靖


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★★★★☆

戒律制度を日本に伝えるために唐の高僧鑑真を日本に連れて帰る、という
使命を持って唐に渡った留学僧普照たちの物語。
小学校の頃歴史で「鑑真たちは幾度もの試練に遭遇し、鑑真は失明してしまったが、
ついに遣唐使たちと日本にたどり着いた」なんて習ったものだが、まさにあの話。

習ったときは「ふーん」としか思わなかったものだが、実際にその物語を読んでみると、
当然だがそこには人間らしい苦悩とためらいに満ちたドラマがあったのであった。

ずっと昔の話(日本は奈良時代)だけど、そこに生きているのは今と変わらない
一人の人間なんだなあという、当たり前だけどなかなか実感を持てないことに
気付かされました。

鑑真たちが日本にたどり着いてから、ほんの数ページその後のできごとが
淡々と描かれているんだけど、そこのところが一番良かった。

しかしこの小説が世に出てからもう50年経ってる。
色あせないなあ。